エコシステム概要
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Whole Earth Foundationを取り巻くエコシステムは、1)市民、2)WEF、3)インフラ企業(公共体)、4)その他企業によって形成されている。
市民はインフラ関連の情報をアプリを通じてWEFに渡すことで、報酬としてのトークンを獲得する。かかる情報は、インフラ企業によって利用されるが、その利用料がWEFに対して払い込まれる。
間接的な計算にはなるが、市民のインフラ保全に関する情報提供による貢献を、金額換算するとどれほどになるのか、計算してみよう。世界中に79億人の人口があったとして、世帯数は約30億世帯、また1世帯あたりが年間に支払うインフラ関連費用(公共料金やガソリン代、高速道路の利用料金など)を5万円と仮定すると、年間150兆円程度の資金プールとなる。このインフラ資金プールのうち、将来的に「TEKKON」アプリを使うことによって、市民参加による効率性改善ができるポテンシャルを10%と置くと、年間約15兆円分のセービングスが生まれることになる。この15兆円の倍数(マルチプル)が、本来的にインフラ企業からWEFに払い込まれる経済的対価のポテンシャルとなるが、もちろんこの金額すべてが払い込まれるわけではない。しかし、この金額規模が、WEFの価値を類推するための一つの尺度となることは否定できない。
アプリのダウンロード数、利用数、ひいてはこうした市民活動が増えることによって、このアプリを使う全世界市民の数はどんどん増えていく。アプリの利用者が増えれば増えるほど、ネットワーク効果が形成されることにより、実際にはインフラ情報のアップロードとそれに対する報酬支払いという関係だけではなく、「TEKKON」を別の用途に使える道が拓けてくるはずである。
こうしたネットワーク効果を利用したその他事例として、4)その他企業が関与する可能性が生まれる。これはGoogleやFacebookもネットワーク効果形成完了後に経験したことではあるが、広告関連収入の受け入れという形で実現するだろう。世界中にインフラがあること、通勤、通学途中にインフラ情報をアップロードするだけで、報酬が得られるという簡便さを考えると、「TEKKON」が世界的にスケールするアプリになる可能性はあり、その意味でも、これがWEFの価値を類推するためのもう一つの尺度となることを付け加えたい。